Butadiene Works

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宇宙天気予報センターにインターンに行ってきました。

めっっっちゃ久しぶりにブログ書きます...。

先週、宇宙天気予報センター(正確には情報通信研究機構 電磁波研究所 電磁波伝搬研究センター 宇宙環境研究室宇宙天気予報グループ)とか言うところで一週間ほどインターンシップに参加してきました。一週間なのでいわゆるインターンシップというよりは業務体験、研修の意味合いのほうが強かったのかなと思います。

普段は自分の研究分野の話とか(少なくとも対外的には)してこなかったんですが、宇宙天気という概念の宣伝とかにもなるのかなあと思いここでインターンの体験記でも書いてみようかな、と思います。

あとこのあたり界隈が狭すぎて、情報によっては個人が特定できる気もしますが、放っといてもらえると嬉しいです。じゃあ書きます...。

どこにインターンシップにいったんですか?

インターンシップ先の組織名は国立研究開発法人 情報通信研究機構(NICT)というところになります。総務省の管轄下にある国の研究機関です。

www.nict.go.jp

有名な業務としては日本標準時の管理があるでしょうか?例えば、精度が高いと言われる電波時計は、日本国内においては日本標準時を知らせる電波を定期的に受信して時刻を合わせています。日本標準時を管理し、その時刻を知らせる電波を発信しているのがNICTです。2017年の元日にあったうるう秒の挿入の際には、8時59分60秒が表示される時計がニュースとして報じられていましたが、あの時計もNICTのものですね。

www.youtube.com

NICT情報通信研究機構という名前になっていて、業務内容は非常に幅広いものになっています。上で紹介した標準時の管理の他にもネットワークやサイバーセキュリティ等々情報通信に関する幅広い研究を行っています。


NICTにはいくつかの研究所がありますが、その中に電磁波研究所という研究所があります。電磁波研究所はいくつかの研究センターで構成されており、そのうちの一つに電磁波伝搬研究センターというところがあります。そのセンターの中にもいくつかの研究室があり、そのうちの一つである宇宙環境研究室というところが今回の自分のインターンシップ先になります。

seg-www.nict.go.jp

組織の樹形図が長すぎてよくわからないですね。正直、僕もよくわかってないです。NICTの中の研究室の一つである宇宙環境研究室にインターンシップに行った、ぐらいの認識でいます(いいのかな?)。


宇宙環境研究室は「研究室」とはありますが、大学などの研究室と違って学生はおらず(いたのかもしれないけどお会いしてないです)、研究員の方と予報官の方、そして事務員の方などで構成される20-30名?ほどの組織でした。

実は、宇宙環境研究室は宇宙天気予報を昼夜問わず発信しています。そのため、予報官の方には夜勤の方もいらっしゃいました。また、リモートワークをされている方もそれなりにいらっしゃっいました。なので、全部でどのくらいの規模の組織かは最後まで把握しきれませんでした。たぶん20人前後かなあと思います。

体験した業務内容はなんだったんですか?

応募した際の書類に記載してあった「インターンシップ内容の概要」にはこのように書いてあります。

宇宙天気予報に必要な基礎的な知識・技術を習得する。 ・実際の観測やシミュレーションデータを利用して宇宙天気予報の演習を行う。

インターンシップに実際に行ったところ、正しく書いてある通りのことをしてきました。宇宙天気予報に必要な知識や技術を習得し、演習を行ってきました。

詳しい内容はこれからちゃんと書きます。

宇宙天気予報ってなんですか?

宇宙天気を予報することです。

…それはそう。宇宙天気ってなんですか?っていう話ですよね。

NICT宇宙天気予報に関するサイトを持っていまして、そこには宇宙天気についての説明もあります。

swc.nict.go.jp

詳しくはそちらを見ていただければと思うのですが、ここでも簡単に説明します。

私達の住んでいる世界では、家から外に出て上を見上げると空が広がっています。広がっていなかったら多分橋の下とかにいると思うので、そこから出てみてください。多分空はあります。なかったら困ります…。 空は晴れたり曇ったり雨が降ったり色々と変化します。空の様子は天気と呼ばれ、天気の変化は私達の生活に大きな影響を及ぼします。外出先で突然雨が降ってびしょ濡れになるのも、天気が晴れから雨に変わったせいですね。とても困ります。

さて、こういった「天気の変化」というのは私達の頭の上から大体1km~10kmぐらいまで上に登ったところで起きています。ちなみに夏に見える入道雲(積乱雲のことです)はの一番上は高さが10kmぐらい、場合によっては10kmを超えたりします。逆に、10kmより高い場所になると雲はほとんどできなくなり、いわゆる「天気の変化」はほとんど起きません。最近、10kmより高い場所の影響で天気が変わる可能性があることがわかってきたりはしてるそうですが、やはり天気のメインの変化は高さ10kmまでと言って良いでしょう。

次に、そのもっと上について考えてみます。 私達の頭の上からまっすぐ上に登っていって、高さ100kmを超えるとそこは宇宙と呼ばれるようになります。宇宙では空気はほとんどありません。空気のほとんどない宇宙に生身で放り出されて生きていける人間はいないでしょう。(そのため、宇宙ステーションの外に出る宇宙飛行士は宇宙服を着ます。) さて、宇宙空間では空気がないので、雲はできませんし風は吹きません。当然雨も降りません。では地球から宇宙に出たら、そこには空気がほとんどない暗闇が広がっているだけなのでしょうか?

実はそうでもなさそう、ということが最近(最近と言ってもここ50年ぐらいの話です)わかってきました。宇宙には僅かですが(ほんっっっとうに僅かです。)空気はあります。さらに、宇宙での本当に僅かな空気の変化が私達の生活に影響を及ぼす事もわかってきました。と言っても、普通の天気のように雨を降らせたり猛暑にしたりして私達の生活に影響を及ぼすわけではありません。宇宙での空気のほんの僅かな変化が、例えば、人工衛星を故障させてしまったり、無線通信を乱してしまったり、GPSを少し狂わせてしまったりすることがあるのです。

このように、私達の日常の遥か上空100km以上、場合によっては数万kmであったりしますが、その宇宙という場所での変化が、私達の生活を支える人工衛星や無線通信、GPSなどに影響を与えています。私達が見上げた先遥か遠くでの変化が私達の生活に影響を与える様子はまるで天気のようです。しかし、普通の晴れや雨などのことを指す普通の天気とは全く異なります。そのため、私達の生活に影響を与える宇宙の変化のことを普通の天気と区別して宇宙天気と呼ぶわけです。

宇宙天気予報とは、「宇宙天気」の現況を把握して予報を行うことを指します。観測データから現在の宇宙天気を把握し、「今宇宙の天気がこうなっているから、こういう現象に注意してください。また、今後数日の間にこういう現象が起きそうです。」という形で発信するのです。


ちなみにこの文章を読んで、「明日の宇宙天気予報をチェックしたことない!」と不安になる必要はないと思います。2023年現在、宇宙天気を毎日把握する必要がある一般の人というのは多く内容に思います。現状宇宙天気予報は、人工衛星を運用する会社やGPSの載ったドローンを活用している会社、あとは航空会社などに必要とされている情報なのかなって思います。あとはオーロラを見に行く人ですかね?(オーロラは宇宙天気の影響をもろに受ける現象の一つです。)

ただ将来的に社会インフラがもっとIT化したり、宇宙旅行がもっと日常的なものになったりしたら、宇宙天気も身近なものになるかも…?しれません。

ちなみに、日本では現在宇宙天気予報はこんな感じで発信されています。一般の人が日常的にこのサイトを見る必要性は現時点ではそんなにないとは思いますが、見てるだけで楽しいのでよろしければ見てみてください。

swc.nict.go.jp

どうやって応募したんですか?

ここから具体的なインターンシップの中身に入っていきます。まずは応募ですね。NICTは「国内インターンシップ制度」というプログラムを用意しています。詳しくはこちらから見ることができます。このインターンシップ制度の特徴として、かなり多岐に渡るインターンシップが募集されているところがあげられます。自分はこの中でも「宇宙天気予報の基礎・応用」という課題名のものに応募しました。NICT宇宙天気予報関係のインターンシップが生えたのはかなり新しいらしく、去年からのようです…?

www.nict.go.jp

毎年募集している…?ようなので、気になる人は来年度確認してみてください(来年も募集があるかはわからないです。)。

応募条件や選考基準は?

選考基準の詳細は知りません。(それはそう。知っていたら逆にまずい。)

今年の応募条件は大学院生かつD1以上らしいです。あと、「太陽・太陽風、磁気圏、電離圏、超高層大気を含む宇宙環境分野に関する知見がある方を優先的に採択する。」だそうです。なので、僕の研究分野が磁気圏だったのは大事だったはずです。

(後述しますがインターンの内容がかなり詰め込みだったので、そもそも宇宙天気関係に片足突っ込んでいる人じゃないと選考通ってもインターンシップの時にだいぶ辛いとは思う。)

選考課題に過去の主要な論文とか書いてありますが、論文一本も出してないのに通ってしまった。(´・ω・`)

学会での発表歴とかの書類を送った記憶があります。 定員は1です。倍率は知らない。

待遇は?

研修場所は東京小金井市NICT本部だったのですが、交通費、宿泊費は全額出していただけることになっています。むちゃくちゃ助かる。

お給料はないですが、若干の日当?みたいなものはあります。インターンシップといいつつ1週間の研修みたいなものなので、明確なお給料が出ないのは仕方ないと思います。(この辺、「インターンシップ」という単語に対して業界ごとにめちゃくちゃ温度感が違う気がする。)

期間も短いので、行く場合はノウハウ吸い取りまくるみたいな覚悟で行くと得られるものが多いと思います。(僕はそうしました。)

事前課題等は?

特になかったです。インターンシップ前に誓約書みたいなやつとか色々書いたりはしました。

実際の業務内容は?

インターンシップ期間は1週間、というか実質5日、月曜日→金曜日だったんですが以下のようなプログラムでした。

  • 月曜日 顔合わせ、施設見学、講義
  • 火曜日 講義、予報業務演習
  • 水曜日 予報業務演習
  • 木曜日 予報業務演習(+講義)
  • 金曜日 予報業務演習

また、宇宙環境研究室では毎日「予報会議」というものが30分前後行われます。研究員と予報官の方が集まって、その日に出す予報の最終確認をし、議論するというものです。

インターンシップ期間中は予報会議にも毎日参加していました。

施設見学

宇宙環境研究室の施設見学とNICT本部の展示室の見学を2時間ほどさせていただきました。施設見学では、研究や予報のためのシミュレーションで使うスパコン、でっかいアンテナ(衛星から観測データを受信するためにある)、観測施設(イオノグラム)などを見学させていただきました。あんまりハード系は触ってこなかったので新鮮でした。

受信用アンテナ でかい

特に、衛星からデータを受信するアンテナを運用しているのは結構意外&すごいなあと思いました。(宇宙天気予報に重要な人工衛星による太陽観測について、現状日本はアメリカの衛星に依存しています。ですが、その衛星から24時間データを取得するための受信ネットワークについて、受信アンテナを運用することで重要な役割を果たしているという話です。)


宇宙環境研究室の施設見学のあとはNICT本部の展示室の見学に行きました。

NICT本部の展示室は予約すれば誰でも無料で見学できるところではあるのですが、普通に存在を知らなかったので見学させてもらえたのはありがたかったです。解説をしてもらいながら、NICTの各研究分野の紹介や、研究成果を見て回りました。 NICTの研究分野は正直言って、標準時と宇宙天気しか知らなかったので学びがすごく大きかったです。指向性スピーカーの研究とか面白かった。

www.nict.go.jp

講義

講義: 宇宙天気予報の基礎知識について、5つの分野(太陽、太陽風、磁気圏、電離圏、予報業務全般)についての講義を受けました。各講義質疑応答を含めて一時間ほどで、分野ごとに専門の研究員の方が講義してくださいました。結構たくさん質問してしまったのですが、丁寧に答えてくださいました。

ちなみにこのインターンシップ研修は定員が1なので、講義も実質マンツーマンでした。贅沢すぎる。(後ろで聴講されている他の職員の方もいらっしゃいました) 自分は磁気圏以外は割と素人なので、学ぶことがたくさんありました。結構詰め込んだ感じもします。

また、木曜日に宇宙天気の具体的な災害例などについての講義を行っていただきました。宇宙天気が地上にどのような影響を及ぼすかについての詳しい話はこのインターンシップで一番知りたいところの一つだったので、ありがたかったです。

予報業務演習

講義を受けたあとは予報業務を行います。

実際にやることは、衛星による観測結果等々色々なデータを確認して、宇宙天気予報で重要な指標を確認したり、場合によっては導出したりします。その後、それらの指標を元に自分で判断してみる、といった形です。宇宙天気予報用のチェックシートが用意されていて、基本的にはそれに従って進めていきます。

意外にアナログ要素が多めですね…。正直、各データを勝手にコンピューターが飲み込んでまとめてシミュレーションとかにかけてくれるんかなあとか思っていたのでかなり意外でした…。


宇宙天気は研究がまだまだ発展途上です。また、現状では宇宙天気を予報するのに本来必要な情報に対して得られる観測情報がかなり少ないです。人工衛星を宇宙のどこか観測したい場所に向かわせるのは、たとえ人工衛星1つだけであっても簡単ではありません。その結果、かなり少ない宇宙の観測情報から、そもそも今宇宙は「晴れ」なのか「雨」なのかを判断する必要があります。(そしてそれも難しい)

それゆえ、様々な観測データを人間が確認し、必要とあればシミュレーションを行い、人間が総合的に判断する、という形を取っているのかなあと思います。


で、この様々な観測データを確認する、というのがむちゃくちゃ大変でした。一通り予報のたたき台を作ろうと思った時、数え方にもよりますが最低でも20~30種類のデータには目を通すんじゃないかなあという感じです。また、そのほとんどが初めて見るデータなので、データの見方も勉強する必要があります。おかげで、今日の予報を考えるためにデータを集めて見方を勉強している間に今日が終わる…という感じがずっと続きました。

自分で考えた予報は、予報会議の内容と比べてブラッシュアップし、担当の方に見てもらって添削していただきます。チェックシートの内容通りに埋めたつもりでもデータの見落としだらけで、難しいなあってなりました。

1週間じゃ足りない…。もうちょっと時間かけて勉強したかったというところが正直なところです。


最終日には自分で考えた発表を、研究室のみなさんの前で発表しました。上に書いた通り指定された予報を全て終わらせるには全く時間が足りなかったので、太陽フレアの発生予報のみ発表させていただきました(あと1週間あれば…とは思いましたが、これも力不足…)。

観測データとその解釈、そこからの現況と予報判断を発表するわけですが、これはそこそこ上手く行ったと思います。(???)   予報の難易度は宇宙天気の状況次第でもあるので、ケースバイケースなのだと思います。僕が発表した日は太陽が比較的穏やかな状況だったのがありがたかったです。

ちなみに、太陽フレアの発生予報のあとに、「考えたところまでで」ということで地磁気擾乱についての現況把握を発表したのですが、これについては見事に撃沈しました…。ムズい…。そして、このクォリティの予報を毎日発信されていることは本当にすごいことなんだなあと実感をしました。

補足

インターンシップ中には自分に対して一人担当の方が付いてくださり、その方からの指示に従う、という形でした。

業務演習中の質問に対していつも丁寧に答えてくださり、非常にありがたかったです。また、他の職員の方とも昼休憩などの際に話す機会があったので、5日という期間の中でもかなり色々な話を聞けたように思います。

まとめ

というわけで、宇宙天気予報センターのインターンシップというなかなか珍しいインターンシップをしてきたわけなのですが、非常に良い経験値を得られたと思っています。様々な観測データに触れられたことは自分の研究に活かせそうですし、何より自分の研究と社会の接点を間近で見ることができたのが貴重な体験だったと思います。

あと、毎日宇宙天気予報の日報を見るのが楽しみになりました。見方がわかると面白いですね。

なにか質問等ありましたらいつでもぶん投げてくださいまし。 ではでは。

Houdini夜会に登壇しました。

Houdini夜会というボーンデジタル様主催のHoudiniに関するオンラインのイベントがあり、ありがたいことにそちらで登壇させていただきました。

bdchannel.borndigital.jp

個人のR&Dに関して30分程度でお話ししてくださいとのことで、Houdiniにおいて「解像度が高いフラクタル」を「なるべく正しく」レンダリングする手法についての試行錯誤についてお話しさせていただきました。

資料とサンプルプロジェクトを公開していますので、興味ある方はこちらからご覧ください。

また、質問等ありましたらTwitterのDM等で受け付けておりますのでお気軽にどうぞです。

drive.google.com

簡単に言うと、下に貼ってある写真のような図形を描画することを目指してHoudiniをこねこねする話です。

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VRChatを始めて三年が経ちました

VRChatを始めて三年になったので、この一年を少し振り返りました。一年目、二年目については以下の記事に書いてあるのでよかったら読んでください。

butadiene.hatenablog.com

butadiene.hatenablog.com

去年は項目ごとにまとめましたが、今年は一昨年と同じように「時系列」でまとめていけたらなと思います。

去年の今頃

確か研究室への配属が決まったころだったと思っています。二年目の振り返りを書いたころには配属が決まった後だったはずで、なんとか志望のところに入れてよかった、という思いでした。というのも、正直大学2~3年の間にVRChatに極振りしすぎて成績もなかなか怪しい感じだったので... まあ、ただ研究が始まる以上創作に振り切るわけにもいかないですし、なんとなか両立できたら嬉しいなあ、とかそんなことを考えていたように思います。創作的にはHoudiniにはまっている最中だったと思います。確か、NEORTさんの新年企画かなんかで富士山をテーマにしたアート作品を募集していて、Houdiniの練習がてら作品を出した記憶があります。

youtu.be

これはHoudiniとRedShiftで作ったやつのはずで、当時から「これリアルタイムレンダリングでも同じもの作れるでしょ RedShift使う意味...」とか思ってた記憶がありますが、よいHoudiniの練習にはなりました。

あと、当時はtidal cyclesを使ったサウンドライブコーディングにも挑戦してました。結局このあと続いた記憶がないですね... サウンドライブコーディングは全然続けられなかった記憶があります。なんというか、「音の悪さがわかってしまって辛い」「曲を聞きながら作業できないのしんどい」みたいな気持ちがあった気がしますがとどのつまり「向いてなかった」ような気はします...。ただ、音の理論とかは触って面白かった気がするので、また縁が来たら触りたいですね

あと、GLSLライブコーディングもサウンドの流れでもう一回触り始めた形跡があります。2019年の夏ごろに一回やってたんですインプット不足を感じてやらなくなってしまいました。ただ、そんなに質にこだわらなくてもいいかなって思いはじめて、やり直し始めた感じですね。

普通に楽しそう

ただ、自分はサウンドライブコーディング向いてないなあって思い始めてのんびり適当なGLSL触ってる間に周りがサウンドライブコーディングでハチャメチャに盛り上がってるのはちょっとしんどかった記憶がありますね。まあしょうがないのかな...ってすぐに何も思わなくなった記憶もありますが、どうだったかなあ

(1月下旬までは頑張ってtidalやってる形跡が存在する)

2月

2月のトップトピックはVRC技術市ですね。

VRC技術市、もともとは出す気がなかったので申し込んでもいなかったのですが、開場1週間前にふらってプレオープンに訪れたらみみんくさんにたまたまお会いして、「まだ出せるよ? 書かない?」とのお誘いをうけ、1週間で書き上げました。100p超の分量になってしまい、やりすぎたかな...という気持ちも少しありましたが、良いものが出せたかな、とは思ってます(詳しくは本のあとがきを読んでください)

無料で出したんですけど、ありがたいことにたくさんの方からブーストをいただきました。正直言ってめちゃくちゃ助かりました。ほんとありがとうございます...。

それと、この本のサンプルを作る過程でワールドがポコッて生成されました。これです。

このワールド、まあ言ってみればレイマーチングだけでできた何でもないワールドなんですけど、自分としてはレイマーチング単体の表現でワールドとしてなんとか成立できる...?強度を持ったものができたっていうことで本当にうれしかったんですよね。Treehouse in the shadeというレイマーチングの技術の粋を集めたようなワールドがあるんですけど、その憧れのワールドに少しだけ近づけたような感覚があってうれしかったですね。

(ワールドとしてなんとか成立する強度、とは言いましたが、正直最近、というかここ1~2年のワールド高クォリティインフレ事情を見ると全然成立してない気もしますが、まあそれはそれです、はい。)

あとはAlgoraveTokyoを見に行きました。ライブコーディングとかジェネラティブのVJとかがたくさん見れて本当に刺激になりました。

めちゃくちゃすごかった

あと、2月の下旬に詳細は省くんですけど、VJっぽいことする機会があって、そのためのエフェクト量産してたりしました。最終的にvedaでHoudiniで作った映像にエフェクトかけたり、GLSLコードで直接映像出したりとかやったんですけど、とても楽しかったです。

www.youtube.com

あとはエフェクト作った時の記事書いたりとか...

butadiene.fanbox.cc

3月

3月もまたライブコーディングやってた気がします。具体的に言うとこれです。

www.youtube.com

EulerRoom Equinox 2020というイベントでラクトアイスさんとオーディオとビジュアルのライブコーディングセッションをしました。このイベントのために何回かライブコーディングの練習を二人でしたんですけど、どれもすごい楽しかったです。

本番も、いい感じで書けたと思っています。とても良い経験でした。ですけどGLSLのライブ配信エンコーディングとの相性が最悪でコードが配信視聴側からは読めなかったりとか、そのあたりの問題も浮き彫りになりました(そのあたりの話はここにまとめました)。これは後日、思いもよらない形で解決されることになります。

さて、3月のトップトピックはShader1weekCompoですね。もともと3月はKlabExpertCampというイベント(東京開催)に参加してShaderで遊ぶ予定でした。kaneta先生とgam先生にShaderを教わりながらデモづくりができるということですごい楽しみにしていたんですけど、某なにがしの影響で完全に延期になってしまったので、代わりにオンラインイベントを開催してやろう、ということで始めました。経緯等は以下に詳しいですが、1週間でShader作品を作ろう、というイベントです。

medium.com

このイベントを3月に行いまして、自分も参加し下の作品を作りました。この作品は自分の中で結構キーポイントで、初めて「Shaderらしくない」作品を作れた感じがしています。レイマーチングの空気を感じさせないShader作品は自分の中でShadertoyに初めて触れて以降あこがれだったので、この作品をとてもうれしかったのを覚えています。

また、Shader1weekcompo自体もたくさんの方に参加していただいてとても楽しくおわることが出来ました。Shader1weekcompoはこれ以降も避雷さんと一緒に継続的に開催していくことになります。

あと、3月は裏ではFortranとかやってました。数値計算系の研究室に入ったので、数値計算におけるコード設計の基礎とFortranの入門とかしてました。Fortranってオブジェクト指向で書けるってこともこのころ知りました。めっちゃ書きづらかったけど...

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OOPが生まれる前からあった言語だけあって無理やり感が...

4月

4月はRevisonがオンライン開催だったので、それを見たりしていました。デモシーンの皆さんと鯖で一緒に見る機会があったのですが、本当に面白かったです。特に今年は4KとShadershowdownの予選が引くほどえぐい感じになっており大満足でした。自分でもデモを作りたくなったりしました。(いまだに作れてない....)

そして4月はつぶやきGLSLが始まります。

一番最初のつぶやきGLSL

もともとTwitterつぶやきProcessingというものがはやっていて、これは1ツイート以内にコードを収めてProcessingでビジュアルを作ろうというものなのですが、これのShader版ができないかというのがそもそもの発想でした。こちらのツイートがインスパイア元です。

お見かけしたときは、そうだよなあShaderだと文字数足りないよなあと思ってたのですが、意外といけるんじゃないか?と気づいてつぶやきGLSLを思いつくに至ります。 そしたらこれがなんか一部界隈でめちゃくちゃ流行りまして、1週間もたたずにえぐい作品が大量に作られるようになりました...。自分も一応考案者なのですが、開始2週目には完全に追いつけなくなりました。

一応、自分なりのmaxはここでした...

ちなみに、開始1日後にdoxas先生がつぶやきGLSL用のエディタを作成されてます。twigl.appというものです。あまりにも開発速度が速い...(この素晴らしいエディタこそがつぶやきGLSLが流行るきっかけだったと思ってます)

つぶやきGLSLはいまでもえぐい作品を作られている方がちらほらいらっしゃって、いつも語彙を失っています。

あと、つぶやきGLSLのための解説記事を書いたりしました。

butadiene.fanbox.cc

あとは、研究室のほうで並列計算の勉強してました OpenMpi叩いたり...。

5月

初日にとんでもないニュースが飛んできます。

つぶやきGLSL用のエディタである、twiglがライブ配信に対応したのです(???)。これによって、GLSLをライブで行う際のエンコーディング問題が解決することになりました!! GLSLのライブ配信では画面をキャプチャーしてそれを配信しますが、この場合ライブ配信の際のエンコーディングが非常に問題になります。特にGLSLでビジュアルを制作すると画面の変化が激しいことも多く、エンコーディングの結果ノイズまみれになってしまいます。一方でtwiglの配信ではコード内容を送信するのみで、コンパイルも実行もすべて配信側と配信を受け取る側の両方で行うためエンコーディング問題は発生しません(受け取り側にもGPUパワーが必要になりますが)。また、twiglではサウンドShaderも書くことができます。これによって、エンコーディングなしでサウンドライブコーディングとビジュアルライブコーディングのセッションが可能になりました! 嬉しい!!

というわけで翌日には早速やりました。

これ以降らくとあいすさんとちょいちょいセッションさせてもらいました。とても楽しかったです...。

この時の自分は本当に暇さえあればライブコーディング以外でも適当にコーディングしてShaderお絵かきしてたっぽいですね。すごい楽しそう...。

ほぼ全部twigl.appで書いてると思います。気軽に書けるエディタがあるって本当に素晴らしいことなんですね。doxas先生ありがとうございます...。

さて、そんな中でも配信しながら書いた1枚が飛び切りの出来になりまして

Unityに移植してそのままVRChatに持っていきます。楽しいね。

ワールドとして公開したところ、たくさんの方に来ていただきました。ありがたい...。

さて、5月には第2回のShader1weekCompoを行いました。今回は前回と違ってだれでも参加できるようにしました。参加人数も増えてとてもありがたかったです。

自分は初めてWEBGLで作品作りをしました。WEBGLJavaScriptとかほとんどわからなかったので本当に手探りだったので、これもまたdoxas先生の神サイトであるwgld.org を見ながら勉強しました。その結果何とか作品に仕上げられました。

初めてDeferred Renderingに挑戦した作品でもあります(というかDeferred RenderingがやりたくてWEBGLに手を出した)。大変でしたが、たくさん勉強になった作品でした。

ちなみに、後日法線をそのまま色合いにつかったらすごいいい感じになりました ウケる

5月の終わりには、今まで使ったエフェクトを使ってVJをオンラインでしました。楽しかった...。 DJは鴨居さんで、めちゃくちゃ最高でした。ご一緒させてもらえてうれしかったです...。

6月

6月第一週にこれを買ってしまいました。

ずっと買いたかったのですが、高くて躊躇してました(1万5千円ぐらい?)。買えてとてもうれしかったのですが、このまま眠らせておくにはもったいなさすぎたので輪読をしようかなと思って募集したところ、sp4ghetさんが声をかけてくださり、週1のペースで輪読が始まりした。量が多すぎて今(2021年1月)でも続いています(ちょうど半分折り返したぐらい)。sp4ghetさんにプログラミングやグラフィック方面のいろいろな話を聞かせていただいたりもできて本当にいい会になってます。ありがとうございます。というか1人だったらここまで続いてなかった...。 頑張りたいですね。

7月

院試の勉強を始めました。の正直こちら側の進捗がほぼ無ですね。1weekcompoがあったのでちょっと風鈴を作ったりしました。

8月

院試がありました。大変でした()。 ずっとVRChatのパブリックに立って雑踏を聞きながら勉強してました。意外と勉強がはかどって面白かった記憶があります。

VRChat、正直2019年の後半~2020年の前半はあんまりinしてなかった(週1ぐらい?)と思うんですけど、この頃から作業部屋としてすごいinするようになります。自分の性格?として多少なりとも雑音がある状態のほうが作業に集中できるんですよね。ですけどもこのご時世でカフェとかに行く気もしないし、なにより自宅の作業環境で作業したいのはそれはそうなので、VRChatを作業部屋として本格的に使うようになっていった気がします(もともとそれなりに作業部屋扱いでしたが、院試勉強の辺りから加速したと思います)。

院試が終わってからは(無事受かりました)SRPを一から書く勉強をしてました。

でも結局これも途中で終わっちゃいましたね。またやりたいなあ。

9月

KlabExpertCampがオンラインでありました。3月のやつが延期になったあれですね。作品を作る感じのCampだったので、4日間の製作期間でパストレに挑戦してみました(無謀すぎる)。パストレ書くの初めてだったのですが、どうにか2日でコーネルボックスまでたどり着けました

残り2日でなんとかパストレを使った2分弱の作品に仕上げました。

youtu.be

この時の様子はブログに詳しく書きました。

10月

記憶にあるのは大学の研究に関する発表会があったことなのでそれをずっとやってたと思います(これの関係で1weekcompoに出せませんでした)。それが終わった後はC++の勉強をし始めてた気がします。C++を使う気配があったので...

あとTENET見た気がする。

それと、1月のGLSLスクールでのライブコーディングを見据えて久々にらくとあいすさんとライブコーディングセッションしたりしました。らくとあいすさんの音はいつも最高です。

11月

11月は研究をやってたような気もするんですが、あんまり進んでる記憶がないです。不思議ですね。でもすごい忙しかった記憶があります。論文読んだり、発表の準備したりしてました。オンラインで開かれる色々な学会に行ってみた気がします。学会、難しいですね。英語わかるようになりたいです。 あとは身内向けにライブコーディングする機会があったのでちょっとやったりとか....

ライブコーディング、進捗がないときに数時間取ると進捗が湧いた「気分」になるので便利ですね。まあ気分だけですが...

あとFlashがなくなるらしいので天国の塔をプレイしたりしました。とても良かった...。

12月

GLSLスクールで発表をさせていただきました!

この講義、自分なりに結構頑張ったつもりです。とくにインターネット情報で不足しがちな「レイマーチングで球を出したり、箱を出したりした後、どうやって作品に仕上げればいいかわからない」という問題に焦点を当ててさせていただきました。機会をくださったdoxas先生に感謝します。

年末年始はひたすら研究用のC++コードを書いていました。インターネット一般でいうところの「完全に理解した」までもう少しのところまでは書けるようになったんじゃないかなと思います(つまりまだまだです)。頑張っていきたい。C++、本当にわからなかったのでtwitterやVRChatでたくさん教わりました。正直言ってめちゃくちゃ助かりました。本当にありがとうございます🙏🙏🙏

1月(2021年)

年明けにShader1weekcompoがあったので、オーロラを書いたりしました。

このオーロラ、上から見ても下から見ても写真で見た感じにちょっと近い感じのものができて、嬉しかったです。(上から用、下から用とかではない)

中にも入れるのでいずれVRに持って行って遊んだりしたいですね。

あと、GLSLスクールでライブコーディングを披露する機会がありまして、らくとあいすさんと一緒にやってきました。らくとあいすさんとのセッションはいつも本当に楽しいです。ありがとうございます。

ちなみに、今回のライブコーディングは一応内容を決めておいて、本番アドリブも入れながらやったんですけど。5分でレイマーチングが書けて、10分過ぎには尖ったビジュアルが出せ始めました。 なんやかんやでライブコーディングそのものの技量も成長していてとても嬉しいです。

まとめ

1年を振り返ろうと思うと「去年の今頃何を考えていたのかな」というところから始めるわけですが、こういう場合は1年前の振り返り記事の最後とか見るとよいわけですね。それで最初にも貼った「VRChatを始めて二年が経ちました」 VRChatを始めて二年が経ちました - Butadiene Works なんかの最後の章を眺めるとなかなかに猛々しい覚悟が書いてあるわけです。

自分が作るものにたいして自分で諦めれば、適当に手を動かしているだけでなんとなく過ごしていけるかなと思ったんですけど、でもやっぱり虚無感が膨れ上がっていくばっかりでどうしようもなさがありました。結局GPUパーティクルを作った時の満足感をもっともっと何度でも得てたくて、たぶんどうしようもないんですよね。仕方がないので、削り倒す「覚悟」を決めなきゃいけないのかなあと思ってます。

なるほど。で、現状を見直してみると、とても削り倒したとは言えない感じですね。むしろどちらかというとあきらめを得たのかな、みたいな感じもあります。というよりは感情がないんですよね。1年前の振り返り記事とか見ると、ものすごい感情が詰まってるんですよね。こうあるべきだからこうした、みたいな。この1年は全然そういうものがないというか、ものすごく淡々としてる気がします。「こういう技術が欲しくて、こういう作品を作った」みたいなプロセスの繰り返しになってると思います。それで困ったことに何の不満もないんですよね。狂気を失ったというか、そんな感じもします。もとからあったかどうか怪しいですが。

多分、自分のよりどころに「進捗」を当てるようになったんだと思います。実際、この1年「よい作品」があまり作れなかったことに対してはあまり感慨がないですが、進捗がだしたかったところで出せなかったことに関しては悲しさがあるので。自分自身がどれだけ前に進めているのか、というのを常に意識しているような感じだった気がします(あんまり前に進めなかったけど)。

願いが遠すぎるんですよね。今、いくつかまあ願いがあるわけですがどれもこれもおそろしいぐらい遠くて手が届かないわけです。それに届くためには必要なプロセスがたくさんあって、それを無感情に埋めていってるようなフェーズな感じもします。あるいはそう思い込んでるだけで、何かから逃避してるような感じもします。

現実的な話をすると、今年は去年の予想の

多分学業が忙しくなるはず

が完全にヒットしていて、本当にハチャメチャに大変でした。研究ってとても大変なんですね...。というか今まで自分がいかに時間を創作に突っ込んできたかが間接的に明らかになった気もします。いろいろと願いを込めるチャンスもあったんですが、忙しすぎて手放してしまうことも度々でした(その節はすいません)。なので、願いと向き合う暇がなかった、ということなのかもしれません。

去年は某アレでいろいろと大変だったと思うのですが、個人的には某の影響をありがたいことに大きくは受けずに済んだと思っています。創作活動は相変わらず続けられていたし、家での作業もVRChatのおかげで続けられました。これに関しては本当にVRChatにありがたさしかないです。わいわい話したいな、と思ったときに誰かと話すことができるという環境が今年も維持できたというのはどれほど恵まれていたのかというのを最近になって実感しています。(特に夏ごろお世話になったパブリックと、最近はDeepBlue(作業部屋の方)が無限にありがたさがあります。本当に助かっています。)

さて、今年はどういう年であってほしいかという話なのですが、とりあえずの予定としては研究を進めることになります。なおのこと創作からは遠ざかってしまう感じもありますが、その一方で創作を使ってやりたいこともたくさんあります。なのでこの2つをどういう感じに両立できるかなあという気持ちです。

これは去年たくさん試して気づいた話なんですけど、2つのことを並行してやるのが苦手すぎて、昼間研究して夜創作するみたいなムーブができなかったんですよね。なのでちょっとどういう風にやればいいのか決めかねているところです。

あるいは両方を接続したいという願いもあります。これは本当にかなえたい願いで、何とかしてみたいという気持ちが強いです。

あとはVRChatものんびり楽しみたいです。結局今年もVRChatをはじめてみたいなタイトルにしながら90パーセントVRChatに関係がないブログ書いていますが、去年よりはよっぽどインしていて、先ほども述べたように楽しんでます。今年も楽しんでいきたいです。いつも遊んでくださってる方々本当にありがとうございます。今年もよろしくお願いします。

まあ一方で今年は去年にもまして様々な様々で大変になるかなあという気持ちもあります。とりあえずは「生存」を目標にしていきたいと思っています。

年々欲がなくなってる気もしますが、進捗はいつもほしいです。

最後に割と繰り返しになるかもですが縁の話をさせてください。これはVRChat始めてからずっとそうなんですが、本当に周りから助けられることが多かったです。特に今年はリアル側の関係が某のためにかなり断ち切られる例が多くて、VRChatやTwitterでいろいろな人と遊んだりできたのが本当にありがたかったです。いつも一緒に作業してくれる方とか、色々な面白い話を持ってきてくださる方とか、本当に上げるとキリがないです。特にコーディング関係に関しては、書かなくてはいけないコードがいくつも沸いたのにリアルの周囲に聞ける人があまりいなくて本当に助けられました。何回頭を下げても足りない...。

この一年を去年と少なくとも一部は「同じ感覚」で過ごせたのはみなさんのおかげだと思っています。本当にありがとうございます。



今年もやっていきます。よろしくお願いします。






おまけ

去年と同様、今年聞いた曲たちです。 Feryquitos先生の曲聞きすぎた(最高)

open.spotify.com

KLab Expert Campに参加してきました

9月8日から9月12日までKLab Expert Campというのがありまして、それに参加してきました。

KLab Expert Campって何ですか

KLabという会社がやっている技術系インターンで、5日間で講義を受けながら開発を進め、最終日に成果を発表する、というものです。

今回のテーマはShaderで、4日間Shaderの講義を受けながらShaderの作品を作り、最終日に発表するという形でした。

なお、もともとは今年(2020年)の3月にオフラインで開催の予定だったのですが諸々の諸々の影響でこの時期にオンラインでの開催となりました。


具体的にどのような感じだったんですか?

オンラインでの開催になってしまったのでGoogle Meetを使用して行われました。

一日目は自己紹介と4日間で作る作品の目標設定をしたあとに作業時間となり、夕方から講義がありました。2,3日は午前中と午後の早い時間は作業時間で夕方から講義でした。

夕方から講義なのは日中忙しい人でも参加できるようにするためみたいです。(諸々の影響で延期されてしまったので、スケジュールの都合が合わない人が出てきてしまったみたいだそうです 大変...)

講義の内容は1回1時間弱ぐらいのが全期間で4つあり、メンターのかねた(かねた (@kanetaaaaa) | Twitter)さんとがむ(がむ #CEDEC2020 9/4登壇, CGWORLD 10月号 (@gam0022) | Twitter)さんによる講義でめちゃくちゃ面白かったです。

そして5日目の朝に作品を提出して午後に発表会、そして夜は懇親会という感じでした!


何を作ったんですか?

今回のCampの目標設定で自分はパストレの基礎の習得を目標に建てました。パストレやったことなかったのでやってみたかったんですよね...

なので初日と二日目でメンターの方々に教わった資料を基にパストレの基礎勉強をしてました

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パストレ勉強の鉄板、コーネルボックス

このCamp、最終的な成果物が「Shaderにより作成された30秒以上3分未満の動画の提出」という感じ(4日でShaderで30秒の動画作るの結構えぐいとは思う...)だったので、最終的な成果物として動画を作る必要がありました。

なので3日目と4日目で習得したばっかりのパストレを使ってなんとかリアルタイムで動く動画作品を作りました。最終的にはこんな感じの作品になりました。

www.youtube.com

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作った作品でオフラインレンダリングも試してみました レンダリング時間10秒ぐらいです
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これもオフラインレンダリングを試したやつ

動画の編集はNGでしたが、後付けで音声を入れるのは許可されていたのでフリーのBGMをお借りして音を後付けしてます。



(余談ですが僕は音作れないマンなのでフリーのBGMを使ったのですけれど、曲も自作してる人がちらほらいてすごい...ってなりました。Shaderで音まで作ってきた寝る前さんはほんとやばかったです。https://twitter.com/nerumae3/status/1304736190134775808 なんでそんなみんな当たり前のように曲が書けるんですか...。)



デモシーンっぽい作品を作ることができて個人的に満足いくものができました。はじめてのパストレにしては悪くないんじゃないかな...?って思います、はい、たぶん...。

提出したのは上の録画した動画でしたが、もちろんリアルタイムでも一応動きます。Neortにコードで実際に動くやつをおいておいたのでよかったら見ていってください。

(リンクを踏むとめちゃくちゃグラボが酷使されるので十分気を付けてください)

neort.io

また、この作品の概要を説明するプレゼン資料も作りました(成果発表会でプレゼンする必要があったので) これも置いておきます

docs.google.com

(プレゼン資料にも書いたんですが、制作環境はJavaScript直書きです。WebでShader書いてたほかの人はみんなモダンな環境使ってて偉い~ってなりました。俺も早くTypeScript書けるようになりてえ...)





ちなみに今回のCampでは成果発表の際の投票によって上位に表彰がされるシステムが存在したのですが、なんと一位をいただくことができました。めちゃくちゃ嬉しいです。ありがとうございます。


感想

久しぶりに数日かけて全力で進捗を生むというムーブをしてめちゃくちゃ疲れたんですけど、とても楽しかったです。

念願のパストレも始めることができたし、Shaderの講義も面白かったのでとても良い経験になったと思います。

オフラインでやりたかったなあ....

#STAYHOMECOMEVIRTUAL

ambrのCEOであるtさんの企画#STAYHOMECOMEVIRTUAL 乗っかりです。これが何かは調べれば多分色々出てくると思います。

Q1 あなたは誰?

VRChatユーザーです。VR空間における演出をVRChatでしたりしてます。あとはXR系の企業でインターンさせていただいたりしたこともあります。Shader書きでもあります。Shaderを書いてたくさん遊んでます。本業は物理の大学生です。

Q2 VRとの出会いは?

全く縁がない人生を送ってきたのですが、2年前の春にVRChatにはまりました。最初はデスクトップでプレイしていたのですが、ありがたいことにHMDを頂き、VRを被るようになりました。

Q3  VRの魅力は?

物理的に非常に離れた距離にいる人の「存在感」をVRでは感じられること。あと入力方法がこれまでに比べて極めて直感的で情報量が多い形で実装できること。

Q4

無印HTCVIVEです

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Q5

  • VRChat:有名ゆえ、いろいろな話があり逆にかなり敷居が上がっていると思いますが、ふらって来てみるといいんじゃないでしょうか。運が良いと、誰かが沼を案内してくれるはずです。
  • Rez Infinite:神です。 ぜひVRでやってください。最高です。

store.steampowered.com

Q6 今買うならおすすめのVRバイスは?

Oculus Quest といいたいところですし、これが一番お勧めです。ほとんどの方がこれを勧めてると思います。 ですが、いまかなり品薄なので・・・もし、お金に余裕があって強いPCを持っている方ならValve Indexという選択肢もありますとだけ書いておきます。

Q7 好きなVRの写真見せて

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VRで好きな表現ができた時

Q8 あなたにとってVRとは?

可能性を広げてくれるもの・・・?

Q9. 最後に一言!

VRに興味がないこともないけどなんかなあと思ってる方には、「普段やっていること」の可能性をVRがほんの少し拡張してくれるかもしれないということを知っていただけると嬉しいですね。 VRは「目的」ではなく「ツール」なので。 いまはまだ特別感があるかもしれませんが、そのうちツールの一つとして違和感のない存在になったら嬉しいですね

椅子を買った話

※この記事はとてもポエムよりな記事です

私事なんですが、この度お引越しすることになりまして。いままで寮に住んでいたのを普通のアパートにすることにしたんですね。 で、色々な家具が必要になるわけですよ。両親が適当に追加で必要な奴買って送ってくれるとのことだったのでありがたく甘えることにしたのですが(ありがたい・・・)、そのことについて電話で話しているときに「椅子もこれ買うけどいい?(リンクが送られてくる)」という一言が来て

「ちょっとまて!!!!」

となりまして。寮に入るときは椅子は備え付けで選べなかったのですが、今度も椅子が選べないだと??? 勘弁してくれ・・・。 日頃からタイムラインで尊敬する神絵師や、つよつよエンジニアの方々が椅子は、椅子だけは・・・と呪いのようにつぶやいていれば少しは敏感にもなります。ツイッターを始める前は知りもしなかった「アーロンチェア」というなんだかかっこよさそうな言葉も、いまとなっては耳にするたびに値段の高さが思い浮かんで頬がひきつるようになりました。

なので、椅子を自分で選んで買います。 いいやつを!!!

とまあなったわけです。しかしまあここで壁となるのがお金。バイトもそんなにしていない学生にそんなにお金なんてあるわけないのです。いざというときのPC代の貯金少し削ってだせても一万ちょいか・・・?みたいな感じだったので、とりあえず有識者の方々に聞いてみると、「一万じゃ足りねえよ」みたいな助言がたくさん飛んできます。さて、どうするか・・・。

調べてみるとゲーミングチェアは1万ちょいのやつもちらほらあるので、かっこいいしなんか誰かが家に来た時話のネタにできそうだしこれにしようかなあと思っていたのですが、オフィスチェアにしなさい、みたいな話もたくさん聞くのでうーーーんみたいな感じになっていたところ、

とのリプライを頂きました。(ありがとうございます。) なんと、見に行くのはニトリとかが限界かなあと思ってたら大量のオフィスチェアが普通に見れる場所があるらしい・・・。やっぱり椅子は相性の問題も大きいらしいので、実際に座ってきめたいわけですよ。かっこいい感じのゲーミングチェアをアマゾンで買って「やっば全然体に合わないんだけど」みたいなことになるのは避けたいわけです。なに?さっきまでなりかけてたじゃないかって? 知らん知らん。

そしてこのオフィスバスターズ、実際に近くにあるので行ってみることにしました。

こぎれいなオフィスに椅子がいっぱいならんでるSHOWCASEみたいなのを想像していたんですが、実際行ってみるとただの倉庫でした。そのすぐ隣にプレハブの?オフィスが併設されてる感じ。(写真撮ってき忘れたので、気になる方はオフィスバスターズ仙台店で検索してみてください)

倉庫の中にはこれでもかという感じに椅子とオフィス用の机が積みあがって並べられてました。ほへえ・・・。(世の中にはこういう場所もあるんだなあという気持ち)

で、となりの小さいオフィスの中にはいって店員さんを呼んでみて、「あの、椅子を買いたいんですけど・・・」と要件を伝えると、倉庫の中を案内してくれました。「予算と肘のありなしを教えていただければお探ししますよ」とのことだったので、2万円が上限で肘アリのお願いします、と頼んだところ、ちょっと椅子の山の中に消えていって数分後、数個の椅子を持って帰ってきてくれました。しかもめっちゃよさそうな椅子ばっかり。

実はここで初めて知ったのですが、オフィスバスターズ、中古を取り扱っているらしくて、定価の1/4ぐらいで中古が買えるらしい。まじか、やったぜ(椅子が中古って人も結構いたので気にはならなかった)。ということで、2万もあると結構いいやつが手に入るとのこと。来たやつ座ってみたんですがどれもこれもすごい・・・ってなりました(高い椅子はすごい)。 ひとつひとつ座るたびに、メーカー名と椅子についてる機能を丁寧に説明してくれる神対応っぷり。椅子全然わからんのでたすかります・・・。

引っ越しをした後の家に椅子を届けてほしいので、半月後ぐらいに送るみたいオプションができるか、みたいな話を聞いたところ普通に今買ったら、配送料1000~2000円で半月後に日時指定で届けてくれるらしい。正直めっちゃ助かる。

ツイッターでいろいろなメーカー教えてもらったんですよーみたいな話をすると、「教えてもらえれば持ってきますよ」とのことで、対応がよすぎる。実際いくつか持ってきてもらいました。アーロンとかめちゃくちゃよかったけど中古でも普通に予算オーバーじゃった・・・。

普通にいい感じの椅子(定価で数万円)が中古で一万前後で「座る確認ができて」手に入ることをツイッターで聞いてた話とあわせて考えるとあまりにも好条件だったので、もうここで決めてしまおうかなあと思ってたところ、「今お出ししている椅子はどれもあと一個とかなので、よろしければ押さえておきますよ(無料で)」とのこと。なんか無料で椅子何個か取り置きしておいて、家帰ってアマゾンとかとにらめっこしてから電話かけたらもう一回店舗に行かなくても電話上で購入できて送ってくれるらしい・・・。え??? なんだその神対応は・・・。しかも買ってしばらくの間は保証が付くらしい。動かなくなったり、レバーが壊れたりしたら、おなじ種類の椅子を見つけて送ってくれたりとかいろいろやってくれるとのこと。まじで???? 中古だぞ・・・? なんだ保証って・・・。すごい・・・。

普通に色々とよすぎたのでそのまま一番よかった奴買ってしまいました。送料込みで一万五千円でイトーキが手に入ったぞ・・・🤔

届くのが楽しみ。





そして届いたのがこれです。 f:id:butadiene:20200204190837j:plain

KE-235GH 送料込みで15000円です。

ちゃんと半月前に指定した日時にしっかり届きました。(ちなみに、向こうから発送する日に発送した旨の連絡もいただけました。これは要るかどうか買うときに聞いてもらえました。)

数日使ってますが、いまのところめちゃくちゃ快適です。いい椅子はいいぞ・・・。




最後に

椅子を買うにあたってツイッターでいろいろ聞いたところたくさんの方から情報を頂きました。本当にありがとうございます。とても助かりました。これから快適環境でガンガンやっていきたいです。

VRChatを始めて二年が経ちました

VRChatを始めて二年になったので、この一年を少し振り返りました。一年目については以下の記事に書いてあるのでよかったら読んでください。

butadiene.hatenablog.com

今年は「項目」ごとにまとめていけたらなと思います。

前提

私が一年前思っていたことです

まずVRChat1年目を終えて2年目を迎えようとする僕にとってはいくつかの考えや意気込みがありました。 まずShaderが本当に楽しいという話です。自分にとって初めて得た表現としてのツール、これは本当に素晴らしいもので、それと同時に初めて数か月で全然わからないことも多く、これをやっていきたいという気持ちがあった(はず)です。

次に電ドの話です。某盆の興奮も冷めやらぬ自分にとって、VRChatにおけるリアルタイム演出は本当にやりたいことでした。

強い強い可能性を見出していて、本当に夢中でした。メンバーにも恵まれて、推し進めていきたい気持ちがとても強かったです。

そして進路の話です。VRChatで1周年を迎えた当初、自分は大学2年生が終わるころでした。自分は理系だったので、大学に入った当初は院進を考えていたのですが、こういう形でVRやShaderにはまってしまい、とても「夢中」になれました。専攻分野はVRや情報系とは全く関係がないところだったので、そちらに進むには、学部で卒業して就職して経験を積む方がいいのではないか、とも思い始めていました。一方で自分の専攻も好きなので、そちらに行きたい気持ちもありこれを早いうちに決めたいという気持ちがありました。

最後に時間の話です。私の大学ではカリキュラム上、この1年間が4年間でもっとも時間があることが目に見えて分かっていました。人生で最も自由と時間のある時期といっても過言ではありません。後悔なく、全力で過ごしたいという気持ちがとてもありました。

Shader(単体)の話

一年前は、これから一年間これをずっと触ると思っていました

2年目に突入してしばらくはそれなりにShaderをいじっていました。具体的に言うと1年目の終わりに作ったTrailを使ってさまざまな模様をだしたり、一応書けはしたがよくわからないところが多かったレイマーチングをいじっていたりしました。

とくに、学校が春休みに入ってから(2019年2月から3月ごろ)は結構レイマーチングをいじっていたように思います。レイマーチングの基礎を説明するサイトに載っているテクニックだけでは飽き足らなくなって、Shadertoyからいろいろなテクニックを盗もうと読んでは「なんも・・・なんもわからん・・・」と叫んだりしていました。 とくにカラーの付いたメタボールが作りたくて、iqさんのShaderを必死に読んでいました。そのかいあってそれっぽいのが作れました。

これを作った時にかなりいろいろな考え方を使ったので、それについてブログにまとめました。初めて書いた技術記事で、これを書いたことで自分の中でレイマーチングがそれなりに「わかった気分」になれました。(実際に言語化を通じてかなり理解が深まったとは思います。) butadiene.hatenablog.com

(ちなみにこれ以降まともな技術記事は書いていません。これは私がこれ以降(2019年の2月)このボリュームで書ける技術や考え方を取得してない可能性があって、実際にわりとそれに近いことが起こった可能性があるのですが、それはこの記事の後ろの方でまた書きます。)

ツイッターを振り返ると2019年3月以降もぽちぽちとShaderを書いた形跡があります。ブログ以降、Shaderはツールとして「最低限の機能」は自分の中で果たしてくれるようになったので、「やってみた」感のあるアウトプットが多いです。

twitter.com twitter.com

そしてこの流れのまま、「GLSLライブコーディング」を始めることになります。

GLSLライブコーディング

世間一般のいうハッカーのイメージにめっちゃ近い気がします、これ

2019年下旬、6月にK-labが主催するShader勉強会が開催されました。平日ど真ん中に東京開催でかなりつらかったのですが、かねたさんとがむさんが登壇されるのであれば行くしかないと思い、なんとか都合をつけていきました。

そこでの講演の内容もめちゃくちゃ面白かったのですが(かねたさんのレイマーチングinレイマーチングやばすぎて泡吹いた記憶)、懇親会でそのかねたさんがライブコーディングを行いました。わずか20分前後でビジュアルが仕上がり、完全に「ショー」として成立しているのがあまりにもかっこよすぎたので、自分でもやってみようと思い、ライブコーディングの練習を始めました。 とりあえずひたすらGLSLで何も見ずに絵が出せるように数を重ねて書いて、ある程度かけるようになったら色々なところで書き始めました。

上のようにVRChatでライブコーディングの配信をするワールドを作り、いろいろな人に見てもらったり、あるいは大学でサークルメンバーや学科の友人に2時間ほど時間をもらってビジュアルが仕上がっていく様子を見てもらったりしていました。7月の上旬と中旬は毎日やる、みたいな頭のおかしいことをやったおかげで、1~2時間があればノープランからでも(クォリティは低いけれど)なんらかしらのビジュアルが出せるようになりました。

また、かなりの量のビジュアルができたのでそれは基本的にNEORTに投稿するようにしてました。(NEORTはめちゃくちゃ好きなプラットフォームです)  neort.io (私のNEORTのページです。ちょっと重いので気を付けてください)

これはある程度続いたのですが、「インプット不足」という問題が発生しました。つまるところ自分の技量で出せるようなビジュアルはある程度吐き出してしまっており、ShaderToy等に行って新しいテクニックを探さなければ似たようなビジュアルが量産される状態に陥ってしましました。しかし「毎日投稿する」みたいな縛りの下では当然そんな時間は無かったので、出せるビジュアルがなくなってしまい、インターンや期末試験が近づいたこともあって7月の終わりごろにはやらなくなってしまいました。今度は時間をかけて丁寧にビジュアルを考えてテクニックを集めてまたなんか作ってみたいですね。

ちなみに7月の中旬ごろにおなじくライブコーディングにはまってた勢を集めてShaderライブコーディングバトルイベントをしました。めちゃくちゃ楽しかったです。

インターン

毎朝頑張って早起きしました(多分早起きしなくてもよかった)

前提のところでも書いたと思いますが、VRChat1年目が終わったころの自分は将来の進路について迷っているところでした。これについて確定させるために、とりあえず業界を覗いてみようということでインターンをしてみることにしました。自分は東京に住んでいないので、夏休みの間東京に滞在してインターンをしようと思い色々探して、結果的に2社(VR系のところに一か月、クリエイティブ系?のところに2週間ほどお世話になりました)でインターンをさせていただきました。人生で初めてのバイトだったりもしたのですが、どちらもめちゃくちゃ楽しくてとてもとても学びがありました(お世話になった方々本当にありがとうございます)。ここでいろいろなことを感じたのですがとくに大きい2点について書いておこうと思います。

1点目は圧倒的な知識の不足です。当然だし、わかってはいたのですが1年間Shaderを触っただけの人間にはわからないことが多すぎました、本当に根本的な知識や経験が足りておらず(情報系では知ってて当然のことを知らないとでもいえばよいのか)、これはこのままではしんどいなあという気持ちが出てきました。

2点目はインプットがなかなかできないということです。1点目の知識の不足はある意味で想定通りでした(正規のプログラミング教育を受けてない人が「そういうところ」にいって「知識がない」となるのはまあ当然)。自分としては(例えば就職とかした場合)そのような知識の差は経験を積みながら埋めていくものだと思っていました(今思えばとても甘い)。ところが実際は真逆で自分の少ない知識でタスクを回し、たまるのは経験値だけという感覚を覚えました(少なくとも業務時間中は)。もちろん業務中も知識もたまるのですが、想定していたスピードからは程遠かったです。家に帰ったら結構な疲労が襲ってきて1~2時間ほどしかインプットができず、それもイベント等が重なると満足に取れませんでした。(まじで社会人としてバリバリに活躍しながら個人でもプロダクト出しまくってるエンジニアの方々のエンジンどうなってるんですかね????) 自分の少ない知識をひたすら回転させる感覚を覚えながらも、満足にインプットができない状態で、これが数年続くとアップデートができず出がらしになっていくんだなあみたいな感想すら覚えました。単純に「パワー不足」でした。つまるところ、業務中に知識と経験を積むことができるための「最低限の実力」みたいなのがあって、多分それに全く到達していないという感じでしょうか。すくなくとも土台となる知識がもっとないと厳しい感覚がありました。

真夏 

今年の夏いうほど熱くなかった気がします

インターンをしている間は東京にいたので、あちらこちらに遊びに行ったり、いろいろな人にあったりしました。特に、「いろいろな人に会う」は縁があって本当に色々な人とお話させていただきました。自分がVRChatの話をして、相手からは様々なお話をしていただく、という形に大体落ち着きましたが、向こうから話してもらえる内容がどれもこれも濃すぎて面白いものばかりで本当に本当に勉強になりました。めちゃくちゃ楽しかったです。これからも「話してもいい」と思ってもらえるような人になりたいと強く強く思いました。

電ド

前提で2点目に書いたVRChatにおけるリアルタイム演出の話です。(※この項は項の性質上とても文脈過多の文章になります。特定の界隈、文脈でしか通じない表現が多数生じる可能性が高いです。「読み飛ばす」ことをお勧めします) 私がVRChat一年目を終える前に行っていた演出としてはこのようなものでした。

これはこれでよかったのですが、そうもいかなくなってきました。電ドを行ってる某所が3.0にアップデートされたのです。装置をそのまま3.0に移植してみたのですがどうもうまくいきませんでした。演出が3.0という空間の「重み」についていけませんでした。そこでいろいろとメンバーで試行錯誤をしてできたのがこれになります。

自分は「VR空間を3Dスキャンしてそれをもとに演出を行う」というシステムを作りました。それなりにうまくいったと思います。

その後、もうすこし「パフォーマンスより」にしたいみたいな話が某ロボットからあがってきました。また、もう一つの注文として「平面の映像を使わない」という指示がありました。これまでの電ドは見ればわかるように2Dの映像をもとにして、それを貼ったキューブを散らす、とかそういう方向で演出を行っていましたが、その方向性をかえて3次元の演出のみにしてみようということでした。 そこでいろいろやってできたのがこれになります。

このタイミングでnoribenさんが入ってくれたおかげで「複数人の演者が演出を行い、リフレクションプローブを使って演出の相互作用を行う」という機構が確立できました。正直これをやったときは本当に気持ちがよくてしびれるような感覚があり、「ここまでこれた」という感触がありました。

その後ファイさんが入ってもう一度やろうという話になり6月末に行いました。リハーサルのときはこの上なくうまくいったのですが、本番は人が来すぎてあまりうまくいきませんでした。また、いままでは人が多くてもまあなんとかなっていたのですが、ネットワークIKの更新の影響で人が多すぎると「パフォーマンスが完全に死んでしまう」という事象が発生するようになりました。VRChatでリアルタイム空間演出をする際の「一つの限界」に当たったような感触がありました。

こののち方針は別方向になりました。具体的にはもう少し「日常的」になりました。ちょいちょいお手伝いをさせていただいてる感じです(これは電ドではないと思いますが文脈的にここに置かせてもらいます)

to:robo もっといろいろやりたいっすね 体力頑張って戻します。

ちなみにこの電ドはやばい副産物を結果的に二つ連れてきてくれました。一つ目がこれです。

ポリゴンラウンジでVR空間演出でやっていることについて登壇させていただく機会をいただきました。めちゃめちゃ緊張しましたが、なんとかひととおりしゃべらせていただきました。本当に素晴らしい機会をいただいて感謝しかありません。 ちなみにこの登壇はVRで登壇させていただいたのですが、実際のVR空間演出装置と組み合わせて、「VR空間演出についてVR空間演出を使って説明する」という試みも行いました。(スライドが演出の一部になっていたりする) そこそこ反応があったようでうれしかったです。 当日使用したスライドはこちらからアクセスできます。

二つめはこれです。

いろいろあってなんやかんやがあってパルマーに披露する機会がありました(意味が分からん)。 見てくださってありがとうございます。

お酢ですよお酢

VR空間を使ったMVを作りたいみたいな話が確か2019年の1月か2月ごろにobakeから上がり、じゃあやってみるかということで数人が集まって製作したのがこれです。「VRでキマッテル感」を出そうとしています。当初作りたいものとはだいぶ変わりましたが、これはこれで面白いものができたと思っています。個人としてはこれがGitとdiscordを活用した初めてのチーム制作でした。チームでそれぞれが得意な分野を担当してちょっとしたものを作る、というのは初めての経験だったのでよい経験ができたと思います。

BeyondReality

周りの出展者がすごくてお腹が痛かった

作ったのはVRChat一年目でしたが、公表が二年目だったのでここで。 ヨツミさんの展示会、BeyondRealityに出展しました。

なにか、アートっぽいものを作らなければいけなかったので、それっぽいものをひねり出した記憶があります。この展示会は「VRChatで行われる」ということだったので、「VRだからできること」「VRという非日常的な空間の可能性」みたいなものが展示するのが「スタンダード」になる気がしていました。(「スタンダードになる」という表現はそれが多数派であるという意味ではないです。VRChatの方々がスタンダードなものを作ってくる気があまりしないのであえてこういう表現にしました。)なので、逆に「VRChatが日常である人にとって「アートである」」アート作品が作れたらいいなあと思ってこのような作品にしました。この作品は作品に触れるまで何が起きるのかわからないように一応しておいたので、たぶん、そこそこの数の人にとってこのアバターが消える現象は「突然」だったと思います(そう思いたい)。 おそらく突然アバターが消えていくという状況に「もっとも違和感がある」のは「もっともVRChatが日常である人たち」なのでそういう文脈の話がしたいという意味があった「気がします」(一年も前の話なので覚えてないところがある)(ちなみにこういう文脈の話はヨツミさんが1パーセントの仮想とか、[あなたの名前]の見る夢あたりでバキバキにやってた気がします(ヨツミさんの作品、体力が足りなくて全然把握できてないので間違ってたらごめんなさい))。 実際はアウトライン周りとかで作品がうまく動かないアバターとかも結構あったらしくVRChatでこういう作品は難しいなあという気持ちになりました。

バーチャルキャスト

徹夜してしまった

実はVCIが出た日にちょっとだけ触りました。

これ以降あんまり触れてないのですが、かなりいろいろな作品が出てきてるようですし、最近また注目を浴びているようなので遊びに行きたいですね。

CodingActor(大学祭での展示)

一部の人には作品そのものより、光るキーボードのほうが人気でした

自分は大学でデジタルの作品を展示する機会があるサークルに一応所属していて、11月の学祭に作品を出す機会があります。そんなに準備する期間もなかったのでアレだったのですが、半月弱ぐらいで一応作品を一つこしらえて 展示しました。

人のいる空間を何らかしらの方法でキャプチャして、それを加工して映像として出力する、というのはよく見るので、それをライブコーディングの文脈で扱ってみたら面白いのではないか、という発想から作りました。実際の展示としては、教室に来たお客さんが特定のエリアに入るとその姿が正面のスクリーンに映り、それを私がライブコーディングで加工し、別のお客さんがmidiコンを触ってさらにその映像を加工する、みたいなことをやりました。kinectを使ってデプス映像もとった後、レイマーチングで3Dとして人の姿を再構成した後にいじることができたので、なかなか楽しい映像をリアルタイムにお客さんと交流しながら生成して行けたと思います。作品の欠点としてはライブコーディングできる人がいないと作品が成立しないので、私のワンオペになってしまうということです。学祭は3日間あったのですが、死ぬかと思いました・・・。

HDRP

おそれおおいことにUnityJP公式さんにRTされてしまった・・・

ふとした諸事情がきっかけで夏の間HDRPを触っていました。めちゃめちゃクオリティの高い描画ができるし、本当に楽しそうだったのでやったんですが、この当時はベータ版だったのでかなりつらい目にあいました・・・。さらに触ってる人があまりおらず、先行事例がかねたさんのレイマーチングを行うやつしかなく、バグを踏んでも直し方が見つからなかったらしてなかなかにしんどい経験がありました。ファーストペンギンをいつもやってる方々の偉大さが身に沁みました・・・

ただ、苦労したかいはあって、面白いものができました。HDRPの機能を活用したVJっぽい何かです。(これを作るにあたってたくさんの人にお世話になりました 本当にありがとうございます。)

とくに、これの3つ目で飛ばしてるやつは「すべてリアルタイムライト」です。ほんとうにHDRPすごい・・・。 これを作った後もちょいちょいShaderGraphやVFXGraphと格闘する機会があってそのたびにHDRPとにらめっこしています。いまは「すごいビジュアルがでてくるけどちょっと融通が利きづらい」みたいなイメージを思ってますがどうなんでしょうか・・・。

Houdini

この年の「まさかこれをやることになるなんて」ランキング第一位

tanittaさんという方が某所でVJをされて、それを見る機会がありました。それはプリレンダの映像をライブコーディングと組み合わせてバキバキにしていくという感じでめちゃめちゃかっこいいやつでした。どうやってプリレンダの映像を作っているのかを聞くと「Houdiniを使っている」というお話が返ってきました。そのあとyagiriさんとClUB RUINSの片隅でお話ししているときにyagiriさんからHoudiniをお勧めされました。曰く、「コードでモデリングできる」と。さすがに興味がわいてきて、その場の勢いでアマゾンで本をぽちりました。2019年の7月のことです。そこから先の話はここに詳しいのですがとにかく、そこから2019年はずっと、(多少の間は空きながらも)Houdiniをいじることになります。

butadiene.hatenablog.com

上にあるとおり、8月、9月はインターンの片手間にHoudiniの解説本を進めました。だんだんとわかってきたのでライセンスを購入して何か一つ習作を作ってみました。10月頭のことです。(ここのライセンス料が後々響いてくることになるのですがそれはまた別のお話)

これを作った後は学祭の展示を作っていたのですが、それが終わった後はまたHoudiniを触っていました。ちょうど大学の課題で数値計算をやっていたので、それの描画をHoudiniでやったりしていました。

ほかにも距離関数の描画等、いろいろと遊んでみてます。

Houdiniは考え方がすごいShaderで絵を作るときに似ているのでとてもとっつきやすかったです。Shaderの「非リアルタイム版」みたいな感じがしました。Shaderで作るときはパフォーマンスの問題で諦めていたりしていたものが作れるのはとても楽しいです。しかしその分PCの要求スペックもかなり上がっていて正直現PCは割と悲鳴を上げていたりします(メモリ16Gしかないので)。 もっとメモリの使用量の少ないようにノードやコードを組まなきゃなあとは思います。

あと、表には出してないところでも何回か使っていたりしてます。まだ実用に至る感じじゃないのですが、なんとかものにして自分の支配下にあるツールにしたいなあと思うところです。

Houdiniの練習がてら作っているやつ結構あるので何とか形にしたいなあ。 f:id:butadiene:20200108034411p:plain

(今作ってる奴の一部)

DJ

全然続かなかった

ちょっと練習したりしてました。2,3回披露する機会があったりしたんですが直前にならないと練習しないしあんまり続かなかったですね… 練習法とか工夫したらうまくいくのかなあ

(これはDJやるときの画面用に作った音に反応するVJっぽい画面です)

tidal cycles

音楽全然わからん・・・

自分の界隈の周りでサウンドライブコーディングが流行り始めたので、サウンドの方のライブコーディングにも手を出してみました。2019年12月のことです。これも意識しないとなかなか練習が続かないですね・・・ 音楽まったくやったことがないのでどういうふうにしたらいい音が出るのか、とか、そもそも何がいい音なのか、すらわからないところがあってひたすら難しさを感じています・・・。

Unity

Unityなんもわからん

インターンするまえにc#は触れた方がいいよみたいなことを各方位から助言としていただいたので、適当にVRChatやShader以外のUnityを勉強したりしていました。全然わからん…。

大学でのShader講座

教えた人の中にはShadertoyに投稿始めたりした人もいたのでうれしさがありました

所属しているサークルとか学科でShaderを宣伝してたところ、やってみたいといってくれる人がそこそこいたので二週に一回ぐらいのペースでShaderを教えたりしていました(もうなんやかんや一年弱ぐらいやってる気がする)。基本的にはレンダリングパイプラインとかの説明をした後、UnityでShaderいじって色変える何かを作ったりとがGLSLfanで絵をかいてみたりとか、そういうことをしていました。結構いろいろな感想があります。

  • 資料を用意しろ

資料作るの面倒くさくてホワイトボードの説明とかでやってたんですけど、新しい人に教えるたびに圧倒的に2度手間になることに気づきました・・・。最初から資料用意すればよかった。

  • 意外とGLSLのほうがやりやすいのかもしれない。

自分はUnityから入った人間でしたし、Unityは3次元空間を自由に移動しながら色々確認できる(「何が起きているかがわかりやすい」)という利点があったので最初はUnityを使ったりしていましたが、視点の移動操作覚えるだけで手間取ったり、マテリアルとShaderの概念がしっくりこなかったりで面倒くさいことが多かったです。逆にGLSLfanとか使うと「コードをいじったら色が出る」というあまりにもシンプルなシステムゆえにとっかかりがいいことも多かったです。(これは教えた人の多くがプログラムになじみがあるということもあるかもしれませんが・・・)

  • Shaderはツールなので作ってみたいものがないと続かない

ほんとこれで、グラフィックを出したいと思ってる人そんなに世の中いないので・・・。「教えてくれる人がいる」「作りたいものが自然とわいてくる可能性が高い」「ツイッター等と比べて最初から世界選手権になったりしずらく、生の声のフィードバックが頻繁に(毎日とかすらありえる)もらえる可能性が十分にある」「記事が(比較的)そろっている」VRChat反則か・・・??????

学業

学生の本分

よくはないですが、普通に進級とかはできそう(多分)。

あと志望の研究室にいけました。頑張ります。

メンタル

難易度高すぎか?

実をいうと、VRChatで一周年を迎えた頃のメンタルは「最悪」の一言に尽きました。一応物は作れるけどそれ以外ほとんど何もできずひたすらに家にこもっていたみたいな最悪なことを永遠とやっていました。まじでほんとうにやばかったと今は思います・・・。そのままだとあっという間にこう、「終わって」しまうわけなんですが、2019年の3月ごろに(つまり去年の冬が終わったころ)なんやかんやあって自動車免許を取ることになって通うことになったんですが、短期でとるために朝7時起きで夜8時に帰ってきてその間ずっと教習所みたいな生活が続いて、終わるころにはメンタルがすっかり回復してました。これで「メンタルってご飯と規則正しい生活さえあれば普通に持つんだ」みたいな「気づき」を得たので、この一年はそれを念頭に入れてひたすら自分を調整しようと頑張ってました。基本的にはこれを忘れないようにするみたいな生活ですね。

2019年の10月ごろまではうまくいった気がします。が、冬、やっぱり苦手すぎるのでやっぱり12月ごろはだめでしたね・・・。RedShiftとHoudiniにお金突っ込みすぎてやや余裕がなくなったみたいな話もありますが・・・。健康で精神に良い生活、全然当たり前のものではないのでむしろ「あるときがありがたい」ぐらいの気持ちで行こうかなあ。

マネタイズ

最近聞くたびに頭痛くなってくる言葉

なんというか、この一年「お金がない」みたいな事案があまりにも多かった気がします・・・。(よく考えたらそれはそうで、VRChatで創作始めた人が、VRChatの外や現実世界に目を向けていろいろとやり始めたら加速度的にかかるお金が増えるに決まってるんだよなあという感想がある)

インターンでお金を稼いだらHoudiniとRedShiftが買えた みたいないい話もあったので、こういうサイクルをどんどん起こしていきたいなあと思うところなんですが、こういう領域が本当に苦手すぎる・・・。住んでるところが東京じゃないのでそういうバイトもないですし、「普通の」アルバイトとかしてちゃんとほしいもののお金を稼ぎなさいという話ですね・・・。

ファンボックスとか始めたりShader売ったりしたら?みたいなありがたいお声もいただくのですが、無駄にめちゃめちゃ抵抗があるんですよね。なんなんだろう・・・。そもそもファンボックスとかやっても定期的にコンテンツを出せる気がしないし、Shader売ってもサポートなんてせいぜい数か月しかできない(たぶん飽きる)みたいな話もあります。Boothで年単位でもの売ってる人ほんとどうなってるんだ・・・。

とりあえずちゃんと行きたいイベントがあったらいけるぐらいのお金を稼ぎたいですね・・・(MUTEK行きたかった)

ツイッター

麻薬

永遠にやってた気がする。今年の稼働時間の3割近くはこれなんじゃないかなと思う(マジで)(前時間はかったら一日何も意識せずに4時間ぐらいやっててドン引きした)。

ツイッターを断てば進捗生まれるのかなと思って断ったことがあるんですけど(去年もやった)、結局ツイッターをやらなくても「ぼーっと」する時間が増えるだけなんですよね。読んだことある漫画を永遠に読み返したり・・・。それだったらツイッターやってた方がましだ見たいな結論にはなってます。結局ツイッターをやってるから進捗が死ぬんじゃなくて、「ツイッターをやってない時間に進捗が生まれる」んですよね。なので今年は頑張って「ツイッターをやるより進捗を生んでるほうが楽しい」状態を恒常的に作り出せるように頑張っていきたいとか思ってます。(つまるところ「作業が面白すぎてツイッターをやる暇がない」とかまでにならないとたぶん自分はどうにもならないみたいな感じ)

VRChat

これが全ての元凶のはずなんだ

今回の記事のタイトルが「VRChatを始めて二年が経ちました」なわけですが、ほとんどVRChatのはなしがでてこないですね。全く持ってその通りで私今年VRChatほとんどやってません。多分400時間ぐらいかな・・・? 1年目が2000時間ぐらいなので、どれだけやらなくなってるかがよくわかります。やらなくなった理由は、住環境で夜しゃべれなくなったとか、HMDかぶるのがおっくうになったとか、いろいろあると思うんですがよくわからないです。とりあえずそろそろ引っ越すので、引っ越した後に狂ったようにVRChat始めたら明らかに住環境のせいみたいな話になるんですがどうなんだろう・・・。

VRChatやらない時間が創作に行ってればいいんですが、たぶんほとんどツイッターとぼーっとしてる時間吸われてる気がします。ほんとよくない・・・。    



今年は電ドとかインターンとか、ずいぶんと恵まれたものにかかわれましたし、力を出して楽しかったですし、とてもたくさんの経験ができたと思います。 ですけど、最初にこの一年は後悔なく全力でやりたいみたいなことを書いてありましたが、結局怠惰も多い一年だった気がします。たくさんのことができたのに、「一年もあればもっとやれただろう感」がすごい残っているんですよね。VケットとかxRArchiとかも「たぶん締め切り前に泣くことになるからなあ」とか思いながら何も出さなかったんですが、このへんがこう、わりと一年を表しているような感じがあります。去年の記事に

VRChatでしんどくなるなんてダサいと思ってたので、しんどいなんて全く思わないようにしてましたけど、たぶん今から振り返ると、しんどかったんだと思います。

なんていう文章がありましたが、つまるところ多分これで、「しんどくならないように一年を過ごした結果結構な虚無感がうまれてしまった」みたいな感想があります。あらゆる事象に対して「全力で取り組んでるつもりが全然全力じゃない」みたいなことになった感があって、これは私が望んだことではあるんですよね。疲れてしんどいことがかなり嫌いな人間で、少なくともVRChat一年目は「そこまでしんどいことも多くなく、充実度がかなり高い」みたいなことになっていたので、二年目も同じノリで行けるだろうみたいなところがあったんだと思います。ですけどそんなことは全然なくて、特に覚えてから数か月もたったスキルがそんな甘い考えで覚えたての頃に伸びていくわけがないんですよね。もっといろいろと「削って」、工夫して、いろいろと伸ばしていかないといけないはずなんですよ。VRChat始めた頃は「ものを創った」だけで満足できてたんですけど、さすがにこんなに時間がたって色々なものを創ったりしていると、創っただけでは満足できなくて、「よいもの」が欲しくなってくるんですけど、今まで通り適当にやったところで出てくるわけがないんですよね。ましてや積み重ねも何もないのだから、欲しいものがあったらもっともっと削り倒さないといけないはずで。作りたいもののハードルは上がる、スキルの成長速度は習得すればするほど基本的には鈍る、のに同じような日常を過ごしていて今までと同じようなペースで満足が得られるわけがないんですよ。そこから生まれてくる虚無感にどうしようもなさを覚えながらも一応「手が止まらなかったこと」はよかったとは思いますが(だから今年のブログにも制作物がのっけれた)。

ほんとうにどうしようもなさがあるので、あきらめを得ようと思ったこともあります。

自分が作るものにたいして自分で諦めれば、適当に手を動かしているだけでなんとなく過ごしていけるかなと思ったんですけど、でもやっぱり虚無感が膨れ上がっていくばっかりでどうしようもなさがありました。結局GPUパーティクルを作った時の満足感をもっともっと何度でも得てたくて、たぶんどうしようもないんですよね。仕方がないので、削り倒す「覚悟」を決めなきゃいけないのかなあと思ってます。

自分の場合、覚悟って基本的に自分で決めるものではなくていつの間にか決めているものなので、今年は覚悟を決めていけるように前のめりにものを作っていって、「虚無感の反対側の感情」をたくさん得たいと思っています。本当に。





こんなこと書いてますが、今年多分学業が忙しくなるはずですし、ツイッターにも年始から相変わらずおぼれている節があるので、結局来年も「覚悟は得られませんでした」とか書いてる気が一番しますし、なんなら来年にはここに書くことがまったくないみたいな事象すら生じかねないとは思ってますが、それ本当に嫌すぎるし、まじで虚無感はこれ以上はいらないので、今書いたことにならないように本気でやっていきたいんですよ。今年の自分に本当にやっていきをやっていってほしいなあ(願い)。(そのためには体力つけなきゃですね ご飯食べます)

やっていきます。今年もよろしくお願いします。

おまけ Spotify

福 利 厚 生

この一年の今までの人生との大きな違いとしてSpotifyに契約した、ということがあります。(今までの自分からしたら)まじでめちゃめちゃいろいろな曲を聞いた気がします。

とてもとても楽しいです。 今年聞いた曲の中でも特に好きだった10曲ぐらいを置いていくのでよかったらどうぞです。

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